2018.6.18 第35話

晴れの日は、日光浴。

数年前からになるが、6月の晴れの日は近くの公園で日光浴をしている。ま〜、真夏になる前の、せいぜい3〜4回なのだが、太陽さんのエネルギーを吸収しておこうかなと。海辺でもないし「おじさん」だし、人さまにご迷惑をかけてはいけないので、平日。ほとんど誰もいない「杜の公園」。
 
デザイナーというと「都会的(アーバン)」なイメージがあるのかもしれない。いや、あるいはもっと「アンダーグラウンド」的な?陽の光を嫌い地下のジャズ喫茶に入り浸るような?夜の街の明かりが大きなガラス窓に映るショットバーでアイディアを語るような。いずれにしても、彼ら彼女らの肌は白く美しい。紫外線を嫌うのだ。
 
なのに、高校の同級生だったmamaと再会した、二十歳の夏、papaは真っ黒に日焼けしていた。デザイン科でも少数派だった「アウトドア派」のpapaは、5月から逗子(神奈川)の森戸海岸で潜っていたのだ。スキンダイビングだ。夏休みに帰省し、旭川駅に降りた直後から、ティッシュ配りのお兄さんたちに「どうしてそんなに黒いのか?どこで焼いたのか?」と、一条通から四条通まで歩く間に5〜6人に聞かれたくらいだ。あの黒さに、ママは参ったらしい(嘘)。あの頃から、夏は太陽を浴びないと落ち着かないのかもしれない。
 
時間が空いた晴れの日。am9:00。ザックに敷物とバスタオル、文庫本を入れてMTB(cannondale)にまたがる。10分も走ると小川が流れる「杜の公園」。手入れされた広大な芝のキャンプサイト。小さな木立にMTBを持たれかけ、梢が陽の光を遮らない場所に敷物を広げる。Tシャツを脱ぎパンツ一丁で大の字になる。
 
ジリジリと肌が焼ける。汗が噴き出してみぞおちに溜まる。氷の音がカラカラするボトルで喉を潤す。頭が空っぽになるって、こういうことを言うのだろうか?デスク上でPCに向かっている時とは全く違う感情と感覚。抱えている案件に全く違う光が差してくるのだ。
 
という、言い訳をしておこう。
BEERがあるともっといいアイディアが浮かぶ。こっちは本当かもしれない。笑
 
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